SSブログ

Nikon F [カメラ]

 こんにちは usk です。お久しぶりです。私の住む千葉県は比較的温暖な気候ですが、さすがに最近は寒くなってきました。皆さんのお住まいの地域はいかがでしょうか。風邪などひかないようにご自愛くださいませ。
 さて、今回は Nikon D90 に続きカメラの記事を書かせていただきます。はい、こちらです。
DSC_0059_2.JPG

 どうです?かっこいいでしょ。これは Nikon F (ニコン エフ)というモデルで、1959年に発売されました。私の固体は、シリアルナンバーから1962年製であることが分かっています。約50年も前のカメラです。 「Nikon」 のロゴでなく NIPPON KOGAKU TOKYO のロゴが古さを物語っています。シャッターボタン前の三角マークのことです。ちょっと見えずらいですか。

DSC_0055_2.JPG

 この F について、簡単にご説明させていただきます。"簡単に"と言いながら長々と書いてしまう私ですが、一応私も学習機能を備えておりますゆえ、ご安心ください。皆さんが眠くなるかどうかのところで止めますから。。。
 さて、この F ですが、完全メカニカルの完全マニュアル機です。なんのこっちゃ?と言う方のために補足しますと、電子部品が一切搭載されておらず、機械の構造で全て動いています。歯車やカム、レバー、スプリングなどを組み合わせた機構で撮影のための動作を行います。これが メカニカル = 機械式 ということです。また、次に述べるような写真を撮るときに行う作業を全て 手動 = マニュアル で行います。
   ・シャッタースピード設定
   ・絞り設定
   ・ピント合わせ

 皆さんがお使いのコンパクトデジカメは完全自動で、カメラが全ての設定・操作をしてくれます。撮影者は何も考える必要はありません。また、一眼デジタルもオートの選択ができますね。シャッターチャンスを最優先にしなければならないとき、一眼ユーザーでもオートの設定を使用するときはあるでしょう。しかしこの F はそうはいきません。全て自分で設定・操作しなければなりません。これが短所であり長所なのです。まぁ、短所と思っていればそんなもん使わないわけで、使っているということは長所と思っているということです。

 ついこの間、写真を撮りに鎌倉へ行ってきましたが、大変 めんどくさかった 充実しました。フィルムを…おっと、これフィルムカメラですからね。今のお子様はフィルムを知らないそうです。お父さん、お母さんがコンパクトデジカメでばっかり写真を撮ってるもんだから無理もありません。私はそんなことしたくないですよ。大事な家族の写真を、こともあろうに電子データなんていう素っ気無い形で残すなんて、嘆かわしい(←これはあくまで私見です。地球の人口60億人の中の私一人がこう言っているだけです。コンパクトデジカメも用途によっては便利で優れものであることは疑いようのない事実です、一般的に)。そうそう、これに似た話題で、都会のお子様たちはカブトムシはお店で買うものだと思っているそうです。朝早起きして森にカブトムシやクワガタムシを捕まえに行ったことがないんですね。嘆かわしい。そんなんだから、キレてすぐ人を刺すお子様になっちゃうんですよ。あとゲームと漫画ね。20歳過ぎてもこれらを手放せない人を私は信用できません。親の責任とは途方もなく重いと思う今日このごろ、私は果たして良い親になれるのだろうか。
 はぅあ!また話がそれた。北鎌倉の円覚寺というお寺で、幼稚園でしょうかね、運動会をやっていました。お父さんの運動不足っぷりが全開で大変愉快でした。鶴岡八幡宮では結婚式をやってましたね。勇気があるなと思いつつ見入ってしまいました。お二人さんに2回目が来ないことを祈ります。鎌倉で撮った写真は近々データ化してアップする予定です。デジカメ写真はまったく奥行き感がありませんが、フィルムの写真は奥行きと生々しさが感じられます。PC画面で伝わるか分かりませんが、試しに今度。

 このカメラのチャームポイント、それはここ!!。

DSC_0054_2.JPG

 とんがり帽子。つっとんがってます。この中にはプリズムが入っていて、レンズからの入射光が2回反射してファインダーから出てきます。レンズ直後のミラーでの反射を入れると、カメラ内で合計3回反射します。ちなみにプリズムには、反射させるためにが蒸着されています。最近の安カメラはアルミ蒸着です。それどころか、中は空洞で鏡だけってのもありますよ。そこからすると金かけてますね。それもそのはず、Nikon の F 一桁シリーズ(F F2 F3 F4 F5 F6)は Nikon のフィルム一眼のフラッグシップだからです。他に FM や EM というモデルもありましたが、これらは少々下ランクのカメラです。それぞれ特徴があり良いカメラだとは思います。
 F一桁シリーズのいいところは一貫してファインダーの視野率が約100%です。つまり、撮影者がファインダーから覗いたものがそのままフィルムに撮像されるわけです。え?じゃぁ100%じゃない機種があるの?とお思いでしょう。あるんです。大抵が90数%なんですよ。覗いた像より実際には少し広い範囲が映るんです。ははは、イヤになっちゃいます。
 さらにもう一ついいところは、ファインダーが交換できるんです。写真のファインダーは アイレベルファインダー と言います。目の前に(普通に)構えて覗くからアイレベル。このほかに ウエストレベルファインダー や アクションファインダー などがあります。前者は腰のあたりで構えて、上からカメラを見降ろす感じでファインダーを覗きます。2眼の ローライフレックス みたいな体勢ですね。後者はファインダーから少し顔を離しても覗くことができるタイプです。メガネを常用している方などには便利かもしれません。

 このように、F一桁シリーズはプロユースに耐える性能を持っています。はいはい、私はド素人ですよ。すみませんね、生意気言って。言われる前に言ってやった。ふふ。
 F はプロ写真家 / プレス向けとして発売されましたが、なるほどかなり重たいです。機械がぎっしりつまっているんだなという感じ。よくベトナム戦争の映画で従軍カメラマンが持っていますよね。私このカメラは当然中古で入手したのですが、購入後すぐにオーバーホールに出しました。Nikon のサービスに問い合わせたところ、オーバーホール可とのことでした。50年も前の製品を扱ってくれるところなんて、Leica と Nikon くらいではないでしょうか。素晴らしいです。しかし、ある部品がないとのことでしたので、泣く泣く他の業者を探すことになり、東京は西大井にある フォト工房キィートス さんに入院させることになりました。こちらは Nikon で長年修理を担当していた方が退職後立ち上げた、Nikon 専門の修理会社です。電話でいろいろと親切に教えてくださり、細かいオーダーにも対応して頂きました。オーバーホールの出来は完ぺきで、新品のようになって帰ってきました。末長く続けていただきたいものです。

 さてみなさん、フィルムカメラに興味が沸きましたね。フィルムを入れて、露出を決め、ピントを合わせてシャッターを押す…楽しいではありませんか。その後プリントが出来上がるまでのドキドキ、楽しいです。始めてみませんか、フィルムカメラ。これから購入しようとされている方に一言。機械式マニュアル一眼の世界最高傑作は、 Nikon F2 と言われています。私もそう思います。
 でも、コレクション地獄には落ちないようにしてください。機械式カメラはきちんとメンテナンスしていれば、人間よりも遥かに長生きします。孫、ひ孫の代まで受け継ぐことができます。ということはですよ、次の代に受け継いだとして、受け取った人がカメラに興味がなかった場合、簡単に売り飛ばされたり、最悪捨てられたりする可能性があります。そうなると、せっかくの革新的(当時)技術を身にまとった芸術品が泣きます。何が言いたいかというと、私たちオーナーは、奇跡的な芸術品を地球上で大切に受け継いでいく義務を個人で請け負っているわけです。国はやってくれませんから、私たちがやるほかないのです。だから、コレクションに走らないでくださいと言ったわけです。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

エイリアン 3エイリアン 4 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。